老後2000万円問題

今日は「老後2000万円問題」について少しお話ししておきたいと思います。

つい最近まで毎日のようにTVなどで取り上げられていましたね。今後も参院選の争点は年金問題になりそうですので、この数字がキーワードになるかも知れません。

事の発端はこうです。

6月3日に金融庁が金融審議会 市場ワーキング・グループによる「高齢社会における資産形成・管理」という報告書を発表し、その中で、

老後には2000万円必要とする」

という趣旨のレポートに野党や国民が声を上げ、麻生大臣をはじめ菅官房長官が一部表現に不適切なものがある、と非を認めたことに端を発します。

この金融庁のレポートでは、

夫65歳以上、妻60歳以上の無職の世帯の場合、毎月の平均収入は年金による約20万円で、それに対して支出は約26万円。よって毎月の赤字は約5万円となり、1年では約66万円。

従って、定年後に夫婦で95歳まで生きる場合には、約2000万円(=約5万円×12か月×30年)の貯蓄が必要となるとの可能性を指摘したものです。

この「2000万円」という数字が報道などでクローズアップされたことで、

老後に受け取る公的年金だけでは「老後の生活がまかなえない」

という現実を急に突きつけられ、「年金は破綻していない」と繰り返してきた政府の言い分は「やっぱりウソなのでは?」との声が大きくなったのです。

突然「2000万円貯めろ」と言われても、「そんなの無理だ!」「年金はどうした!」と国民が憤り、SNSなどで炎上するのも無理もないことであるし、政府がこのような事態になることを予想していなかったのかという疑問も残ります。

 

預貯金などの「金融資産が0」の割合は、

20歳代で32.2%、30歳代で17.5%、40歳代で22.6%、50歳代で17.4%、60歳代で22%、70歳以上でも28.6%もいる。

(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯調査 2018年」調べ)。

「老後2000万円ないと生活できない」

ということに対して、今後投資を始めたほうが良いとか、投資はしないほうが良いとか、の議論が始まっています。

この議論も実は冷静に眺めると、一部金融機関が投資を促す絶好の機会とばかりに持ち出してきたものが殆どです。

このような動きに振り回されないように、少し落ち着いて考える必要がありそうです。

この「2000万円」という数字は、多くの統計的資料を基に平均的所帯の在り方を平均数字の上から決めようとしているところをよく理解しなくてはなりません。

平均というのは良くできてはいますが、一位やビリになるのが難しいのと同じように、丁度全て平均になるのも難しいはずです。

例えば、学校のテストで各科目ごとの平均点にすべての教科の点数がピタリと一致する人がいるとは思えません。誰しもが得意、不得意は必ずあり、平均に収まらないことのほうが自然です。

つまり、

・現時点での資産
・将来相続する資産
・今後得られる資産
・今後得られる予定の収入
・今現在の支出
・今後必要になるであろう支出
・現時点での環境
(家族構成、親、子供の人数、それぞれの年齢、住環境含む)
・今後の環境
・現時点までの経験
・今後得られるであろう経験
・現時点のスキル
・今後得られるであろうスキル
・現時点の人脈
・今後得られるであろう人脈

上記の内容がすべてが同じ人などまずこの世に存在しません。

従って、これらの平均値から導き出された結果についてピタリと当てはまる人も存在しないことになります。

ですので、自分に合った数字を導き出す必要があります。

まず、慌てず、そして冷静になりましょう!

慌てても焦ってもが、それによって結果が良くなることはないのですから。

それよりも冷静さを失って誤った決断をすることの方が怖いと考えます。

そして、上記の各項目を参考に現状を正しく分析すること。

上記の項目を過去・現在・未来をイメージしながら実際に書き出してみたりするのも良いと思います。

そうすると、良いことも悪いことも今まで気が付かなかったことが明確になり、自分なりの対応策が見えてくると思います。

皆さんの名案を是非、教えてください。

A CLINIC 銀座院 院長 指導医 

美容外科専門医・美容皮膚科医 佐藤 玲史

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