スレッドリフト②/スレッドリフトの歴史

前回の続きです。スレッドリフト、つまり糸のリフトについてです。

「今やかつてないほどの糸のリフトブームが来ている!」

と言っても過言ではないと思います、と前回もお話をしました。

それが証拠に、前回ご紹介した「姉アゲハ 7月号」の特集も当院の糸リフトでしたし、更に最近発売になった二冊の医学雑誌でもスレッドリフトを特集していました。

「姉アゲハ 7月号」主婦の友社 (2019/6/7)
「PEPARS No.148」全日本病院出版会 (2019/4/24)
美容皮膚医学BEAUTY 第2号(No.2 Vol.1, 2019)医学出版 (2018/12/25)

前回もお話をしましたが、スレッドリフトは切ったり縫ったりする手術ではありません。そのため、傷跡も目立たず、腫れや痛みなども少ない施術です。

その反面、スレッドリフトでは大きな変化を生じさせることも難しいのですが、「あまり周りにバレたくないのでマイルドな変化が欲しい」という患者様にはピッタリな治療です。

更に昨今のプチ整形ブーム、そして高齢化に伴うアンチエイジングブームという二つのブームもこのスレッドリフトの流行を後押ししているのだと思います。

 

そんな今や大流行のスレッドリフトですが、歴史は意外と古くからあったとされています。

ですのでまずは、今日はスレッドリフトの歴史から。

スレッドリフトは、古くは古代エジプトのクレオパトラの時代から行われていたとも言われています。この話が本当だとすると、紀元前3000年くらいとすると今から5000年も前から行われていたことになります。

当時は金の糸です。エジプトの遺跡から出土したミイラと一緒に多くの金の糸や金の糸が顔にまかれたミイラがあったとされているからだそうです。

クレオパトラが実際に金の糸を用いてスレッドリフトを行っていたかどうかは定かではありませんし、ある程度疑わしいというのが私の率直な考えですが、それでもそれくらい糸によるリフトが注目されている証でしょう。

金の糸によるスレッドリフトを行っているクリニックは現在でも多くありますが、個人的には全くお勧め出来ません。

(金の糸のリフトの実施医療機関様、申し訳ありません(汗))

その理由は幾つかあります。

挿入後に顔へのレーザー治療など多くの医療行為が出来なくなってしまうことに加えて、MRIの検査が受けにくくなる、と思われることが理由の一つです。

確かに「純度の高い24金などは強磁性体ではないので、金の糸リフトをしてもMRIの検査を安全に受けられます」として、金の糸リフトを行っているクリニックも多いですが、これをそのまま受け入れることには注意が必要です。

恐らく金の糸がお顔に入っている人がMRIを受けても問題はないのでしょう。金歯や銀歯のある人がMRI検査を受けても問題にならないので。

但し、MRIを実施する医療機関側が検査をしてくれないことが多いです。安全が保障されないからです。万が一、熱傷などが起こったらまずいからです。それに仮に検査をしても何らかの画像の乱れ(アーティファクトと呼ばれます)が金の糸の周囲に生じた場合、正確な読影が困難な場合もある得るでしょう。

これは、豊胸術でお胸にシリコン製の豊胸バッグを入れている方がマンモグラフィ検査を受ける場合と同じ構図です。つまり、シリコン製の豊胸バッグの製造メーカーは、豊胸バッグが入っていてもマンモグラフィ検査は問題ないとしています。しかしながらマンモグラフィの殆どの実施医療機関側では、豊胸バッグが入っている人はNGとしています。

このように身体の中に異物を入れる手術は先々のことも考えて慎重にするべきだと思います。そこで登場してきたのが溶ける素材です。

次回以降は、溶ける素材、溶けない素材からお話をしていきたいと思います。

クリニックで皆様のお越しをお待ち申し上げております。

A CLINIC銀座(月水木土)

A CLINIC横浜(金)

美容外科専門医・美容皮膚科医 佐藤 玲史

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